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Time's Arrow

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風立ちぬ

風立ちぬを見た。



飛行機が美しく飛ぶ姿を思い描きながら、
静かにやるべき事を進める堀越二郎に、
憧れをもって見いてしまったというのが率直な感想だろう。

震災、女性、戦争が複雑に入り交じったストーリーからは、
妙にリアリティをもった技術者の本能があぶり出され、描かれていた。

震災という劣悪な環境の中で、
勉学に励み、志を確かにする。

美しい飛行機というたった一つのシンプルな夢が、
妥協を許さず、技術を先鋭化し、世界を凌駕する力の源を生み出すことは、
技術者であれば共感を得ることができるであろう。

美しさを支える凄まじいエネルギーは、
菜穂子への愛にも注がれる。

菜穂子の不運な境遇に対し、
あえて向かい合うのではなく、
溢れるエネルギーで包み込むように手をにぎる。

菜穂子もまた病と戦い、生きている。

夜中、二郎が鉛筆を走らせる。菜穂子は、手を差し出す。
互いに「生きて」こそ「つながる」。

そう愚直に信じる二人の姿のけなげさに心が打たれる。


人は時代を選べない。

精一杯生きるということと、戦争、運命。

技術者の魂と、それがもたらす結果。
矛盾を抱えた世界を生きた一人の青年。堀越二郎。

それが今描かれるのは、変わらない世界があるからだ。

人は時代を選べない。

おわり
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by faceless_masses | 2013-07-29 23:29 | 科学